2009年
5月18日
久しぶりに教え子から手紙が来ました。今までも何度かこの【つれづれ】や日記に出てきている子です。
ここ数年彼女の身にいろんなことが起こり、どうしているかと心配していたのですが、近況を知らせる手紙が来ましたので、紹介します。
木下先生
お元気ですか?
いつもご無沙汰続きですみません。
今は病院に入院中ですが、ここ最近いろんな変化がありました。
横浜に戻って、なんとかペースを取り戻し、10月に妊娠がわかったのですが、体育の代替がなかなか見つからないと言うことで、1月末まで大変でした。
担任を持っていると休みもなかなかとれず、満員電車での妊婦生活に疲れ、やっと4月17日に9ヶ月で産休に入ったかと思うと、血液検査の結果で引っかかり、入院となりました。働きっぱなしだったせいか小さめなのに、病院ではもう産んでもいいとか言われるし、やっと迎えた産休もいつまでになるやら…という感じです。
もう退院できると思います。予定日は6月12日なので、覚悟はきめなければ!! と思っています。
4月上旬に引っ越しもしたので、まだ落ち着きませんが、退院したらとりあえず、赤ちゃんのために大急ぎで環境を整えるつもりです。
川崎・広島・横浜と3つの場所で働いてみて、それぞれの違いはありますが、私たち教師にとっては40分の1の子どもですが、保護者にとってはたった1人のかけがえのない子どもだという気持ちを忘れてはいけないと実感しています。
ここのところ、私は厳しい先生と言われていますが、広島でも春休み中にクラスの親がほぼ全員子どもと学校に来てくれ、お別れをしました。広島は故郷なので思い入れも強かったのかもしれませんが涙のお別れでした…。
「学級担任を持っていないとさみしい…」といつか木下先生がおっしゃっていたことを思い出しつつ。
(4月1日〜17日まで)短い期間ですが音楽専科をしました。やっぱり担任としてクラスを作っていくというのは、やりがいがあるな、と数日間で強く感じました。
しばらく子育てに専念するつもりですが、自分も親になって今度は親の気持ちをもっと理解できる教師を目指したいと思っています。
自分がこの仕事をしてみて改めて、木下先生の子どもへの愛情の深さ・仕事への熱心さを感じています。
出産したら育休に入るので、府中に帰ることもあると思います。
お会いできる日を楽しみにしています。
ご家族の皆様にもよろしくお伝えください。
どちらかというと型破りの教師だった私に付いてきてくれた子ですから、彼女も女性教師としては型破りに属するかもしれません。でも彼女は教育者に徹そうと努力しています。とりわけ人間としての生き方にはポリシーを持っています。
こんな教師は仲間からも疎んじられ、保護者からも煙たがれる存在かもしれませんが、教育の基本を忘れないようにと彼女には言ってあります。二十坪だけの教師にならないようにとも。
一人の母親となってまた彼女は成長することでしょう。これからがまた楽しみです。共稼ぎ夫婦だけでの子育て、これから大変なことだと思いますが、がんばってください。